カルテット

Pacific Quartet Vienna

高瀬悠太 第1ヴァイオリン

横浜市生まれ、オーストリア在住。

桐朋学園大学音楽学部附属“子供のための音楽教室”で学び、13歳で全日本学生音楽コンクール東京大会中学生の部で優勝。東京交響楽団との共演やデビューリサイタルの後、来日したパリ国立高等音楽院教授レジス・パスキエの招きにより15歳でフランスに居を移す。

同音楽院ヴァイオリン科を最年少首席で卒業(2002年)。アダミ財団(フランス)奨学生としてウィーン国立音楽大学に留学、ミハエル・フリシェンシュラガー、ステファン・カミラロフに師事、同大学を最優秀の成績で卒業(2011年)。在学中よりアメリカやヨーロッパ各地で研鑽、ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール(2000年/スイス)、ロンドンオラトリ―国際ヴァイオリンコンクール(2001年/イギリス)、ブラームス国際音楽コンクールヴァイオリン部門(2006年/オーストリア)で上位入賞。2007年ブルガリア(ナデヤルカ・シメオノバ)国際ヴァイオリンコンクールで優勝、グランプリを併せ受賞する。

2006年弦楽四重奏団“パシフィック・カルテット・ウィーン”創立、団員個々の創造への自由さに重きをおき音響学に基づく緻密なアンサンブルを追及。2021年より室内楽団“フェスティバル・ストリングス・ルツェルン”のアシスタント・コンサートマスターを務める。

チンティン・ファン ヴィオラ

台湾・高雄市生まれ、オーストリア在住。

富澤直子のもとヴァイオリンを始め、のちに国立スン・ヤットセン大学でジェンジー・ヤンのもと学ぶ。同大学ヴァイオリン科、教育学科を修了。

在学中のヴィオラとの出会いは室内楽奏者としての彼女の未来を決定づける。

2005年オーストリアへ居を移し、ウィーン国立音楽大学にてヴィオラをイルセ・ヴィンコールに、2007年からは室内楽をヨハネス・マイスルに師事、2010年同大学両科をともに最優秀の成績で卒業。またハットー・バイエルレ、今井信子、テレザ・レオポル ト、ルドルフ・レオポルトらのもとで研鑽する。

フィンランド放送交響楽団を経てオーストリア・トーンキュンストラー管弦楽団に定期的に出演するなどヨーロッパ、アジア各地でアンサンブル奏者として高い評価を得る。

2012年より新編成の“パシフィック・カルテット・ウィーン”団員。 伝統楽器、二胡の演奏でも全台湾コンクールにおいて数々の 輝かしい成功を収める。

サラ・ヴァイレンマン チェロ

スイス在住。チューリッヒの音楽家の家庭に生まれ幼少期に演奏活動を始める。のちチューリッヒ芸術大学にてトーマス・グローセンバッハに師事。2004年渡米、ボストン・ニューイングランド音楽院でナターシャ・ブロフスキに師事。2006年メリット・アワードを受賞し卒業、学士号を取得する。

翌年よりウィーン国立音楽大学でステファン・クロプフィッチュ、ヘルヴィック・タヒェチに師事、2011年同大学を最優秀の成績で卒業。これまでに「フリッツ・ゲルバー」、「リラ」、「CLB」の各財団奨学生に選抜される。

2001年弦楽四重奏団「クワチュオール・スペクトラル」メンバーとしてキヴァニス・コンクール第3位入賞、2003年全スイス青少年室内楽コンクール第2位入賞。

2009年より“パシフィック・カルテット・ウィーン”団員。

ウィーン交響楽団、チューリッヒ・バロックオーケストラ、コンツェンス・ムジクス団員として日本をはじめ数々の海外ツアーに参加、またソリストとして定期的に国内外でリサイタルを行う。

シモン・ウィーナー 第2ヴァイオリン

1994年スイス・ウスター生まれ。チューリッヒ芸術大学にてザハール・ブロンに(2010年-2014年)、ローザンヌ音楽大学にてルノー・キャピュソン、フランソワ・ソシャールに(2014年-2018年)、再びチューリッヒ芸術大学にてイリヤ・グリンゴルツに師事(2018年-2020年)、両大学を学芸修士号を得て卒業。チューリッヒ芸術大学ではフレンツィ・フリックのもと教育学科も修士号を得て卒業(2020年)。マスタークラスを通じてアナ・チュマチェンコ、五嶋みどり、ミハエラ・マルティン、ドナルド・ヴァイラースターン、マクシム・ヴェンゲーロフの薫陶を受ける。

キーファー・ハブリッツェル・ゲーナー音楽コンクール優勝(2018年/スイス)。ヨハネス・ブラームス国際音楽コンクールヴァイオリン部門優勝(2019年/オーストリア)レオポルト・モーツァルト国際ヴァイオリンコンクール(2019年/ドイツ)にて、審査員賞、室内楽作品演奏解釈及びリハーサル特別賞を受賞。ヴィニアフスキ・リピンスキ国際ヴァイオリンコンクール(2012年/ポーランド)、ポスタッキーニ・国際ヴァイオリンコンクール(2016年/イタリア)、リピツァー国際ヴァイオリンコンクール(2018年/イタリア)でも受賞者に名を連ねる。ソリストとしてこれまでにローザンヌ室内管弦楽団、シンフォニエッタ・ドゥ・ローザンヌ、プフォルツハイム南西ドイツ室内オーケストラ、サンクトペテルブルク・エルミタージュ・オーケストラ、バイエルン・フィルハーモニー室内管弦楽団と共演。室内楽奏者としてはスイス・グシュタードの”モマン・ミュジコー”、ビールのレヴェラシオン・ジュヌ・タラン”などのコンサートシリーズに出演している。

チューリッヒ室内管弦楽団員。2022年よりパシフィック・カルテット・ウィーン第2ヴァイオリン奏者。

弦楽四重奏団 パシフィック カルテット ウィーン

2006年ウィーン国立音楽大学教授ヨハネス・マイスルのもと同大学メンバーにより創立、2012年現在のカルテットへと編成を新たにする。2008年第8回マルコ・フィオリンド国際音楽コンクール室内楽部門で優勝(イタリア)、2015年ウィーンで開かれた第6回ハイドン国際室内楽コンクールで総合優勝、併せハイドン特別演奏賞と聴衆賞を受賞。ルツェルン音楽祭(スイス)、カザルス音楽祭(フランス)、ラヴェンナ音楽祭(イタリア)、カルクアルペン音楽祭(オーストリア)、ニクシッチ音楽祭(モンテネグロ)、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(日本)など数々の国際音楽祭に出演。楽友協会、王宮、コンツェルトハウスなどウィーンを中心に世界各地へと活動の場を拡げている。日本公演は2007年から2009年の北海道ツアー、2010年の東京・神奈川・滋賀ツアーに続く “音楽の都ウィーンからの華麗なる調べ”ツアーが2016年、香川で第5回を迎える。ウィーン古典派から現代の代表作までの幅広く豊富なレパートリーに加え、近年は東西の文化対比を主題とするプロジェクトを展開、現代の巨匠作曲家グバイドゥーリナ(ロシア)やハース(オーストリア)と共演。またキヴァニス財団(スイス)の助成を得、児童・青少年を対象としたプログラムで日欧の交流活動を行う。2014年よりスイス・ライナウに於いてマスタークラスを開講、後進の育成に携わる。