異なる文化の対話

多国籍の団員で構成されるPQVは、異なる文化の対比を主題とした内容のプログラムでコンサートを行っています。個々の出身国の現代作曲家の作品を取り入れ、演劇や文学といった別の分野の芸術と組み合わせることにより、背景にある文化や思想への深い理解を促す取り組みです。また東西の楽曲を一つのコンサートで演奏することにより、対立する考えや共通のテーマを体感しつつ見つけ出す試みでもあります。2016年にはデールングス(チェンバリスト /1943-、スイス)の新作と黛敏郎(1929-1997)の “弦楽四重奏のための前奏曲” をウィーンを代表する、ハイドン(1732-1809)やウェーベルン(1883-1945)の作品とともにヨーロッパ各地、また日本で演奏することになっています。これらのコンサートでは人間が自然から受ける時間的心象が東西の作曲家では違いがあることを追求します。